- IoTのメリット・デメリットって何があるんだろう?
- メリットを活用した事例は何があるのかな?
- デメリットへの対策が知りたい
- IoTのセキュリティが不安・・・
最近はIoTというワードを耳にする機会が増えてきましたが、IoTの何が良い点で何が悪い点なのかを理解している人はそう多くありません。よくわかってもいないのにIoTを無理に利用すると、予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性が非常に高いです。
そこで今回は、IoTのメリット・デメリットをこれでもか!というくらい分かりやすく紹介していきます。デメリットへの対策も説明するので、最後までサクッと読んでIoTを上手に活用していきましょう!
1.IoTのメリット
ここではIoTを利用することで得られるメリットを3つ紹介します。
1−1.普段の生活が確実に便利になる
IoTを使えば人とモノがより密接に繋がるため、普段の生活がより便利になり、ストレスフリーな日々を送ることができます。日常の生活にIoTが溶け込んだ様子はこういった感じです。
まず朝起きた時にスマホひとつでカーテンが開き、朝日を浴びて目覚めます。顔を洗いに洗面所に行けば、鏡にその日の天気が表示され、朝ごはんを作りにキッチンへ行けば電子レンジが冷蔵庫の余った食材からぴったりなレシピを教えてくれます。会社に向かう時に、鍵のかけ忘れや電気の消し忘れがないかをスマホでチェック。ついでにスマホでルンバがちゃんとお掃除しているかを遠隔で確認。自動運転車内で帰宅の頃合いを見計らって洗濯機を回し、エアコンによって温度調整が完璧にされた家に帰宅。
こんな風にIoTを上手に利用することで今まで面倒だった家事から解放されるわけです。まるで家の中にお母さんがもう一人いるかのようですね。
1−2.企業が顧客のニーズを正確に知ることができる
2つ目のメリットは、顧客ニーズの理解が容易な点です。今までは顧客がどのように製品を使って、どんな不満があるかは直接顧客の声を聞くしか方法がありませんでした。
しかし、IoT機器に取り付けたセンサーにより、顧客情報をリアルタイムで収集できるため、より正確なニーズを把握できるわけです。
例えば、IoT化された電子レンジから性別や年齢別の人気レシピの統計を取り、そのレシピの種類を増やして顧客満足度を高めたりできるわけです。カレーが人気と分かれば、キーマカレーやスープカレーなどバリエーションを追加するといった具合ですね。
もちろん、得られた情報をもとに新商品の開発が進むこともあるので、幅広い用途があります。IoTを活用することで、密度の濃い顧客情報を得られるわけです。
1−3.人材不足を解消できる
そして3つ目のメリットが、人材不足の解消に役立つという点です。IoTを駆使することで無駄を省いた作業効率化が見込め、少ない人手でもシステムを回すことができるようになるからです。
例えば、旭鉄工という会社は、秋葉原で購入した安価なセンサーにより生産工程の改善に取り組むことで人手不足が解消されました。加えて約5億円のコスト削減に成功しました。
その浮いたお金で必要な人材を雇うことも可能なので、IoTの導入のインパクトがいかに大きいか理解できると思います。少子高齢化が進む日本の人手不足は今後も進むので、必要な領域でのIoTの導入がカギになっていくでしょう。
2.IoTを活用した事例
IoTのメリットを最大限活用した事例をここでは2つ紹介します。
2−1.スマートゴミ箱
(https://ir.gmocloud.com/news/press/gmo-hs/171205_2821.html)
今後都市部に人口が集中するようになると言われており、都市部に人が増えればそれに比例して街にゴミが増えていきます。ゴミの収集にも当然ですが人員やコストがかかるので、時間をかけて確認に行ったがゴミがたまっていなかったという無駄な収集を避けたいところ。
そこで役に立つのがこのスマートゴミ箱です。ゴミの蓄積状況をリアルタイムで確認でき、いつどのゴミ箱を回れば無駄がないか通知してくれます。これのおかげで、少ない人員でもごみ収集を回すことができるようになります。
長崎のハウステンボスでも実証実験が行われており、今後は都市部だけでなく地方のショッピングモールなどへも展開していく見込みです。
2−2.ロボネコヤマト
(https://wired.jp/2018/03/05/roboneko-yamato/)
クロネコヤマトで有名なヤマト運輸が、IT大手のDeNAとタッグを組んで自動運転の実証実験を行なっています。
ネット通販が浸透して荷物が増えたことやドライバーが不足している宅配産業。共働きの増加に伴い荷物の再配達も増え、配送料の値上げの動きも出てきました。そんな問題を解決するのが自動運転です。
自動運転によって顧客の指定する場所に10分刻みで向かい、利用者が受け取りに行く新たな宅配スタイルをとっているため、帰宅や散歩の途中に受け取ることも可能になります。
IoTによって再配達をお願いする手間が省け、より生活が便利になるわけです。再配達をゼロになる未来もそう遠くはないかも知れませんね。
3.IoTのデメリット
たくさんのメリットがあげられるIoTですが、その背後に潜むデメリットについてもきちんと知っておく必要があります。
なので、ここではIoTの3つのデメリットを紹介します。
3−1.セキュリティ対策が必須
やはり、一番の問題はセキュリティ対策です。日常生活のモノとインターネットが常につながっている状態なので、いつどこでも情報を取られる可能性があります。
情報を取られるならまだましですが、不正操作やプライバシー侵害などの問題もありえます。知らない人に勝手に家の鍵を開けて侵入されていたり、部屋の中を勝手にのぞき見されていたりする可能性があるわけです。
やはり、インターネットにつながって便利になる反面、その情報に関するセキュリティ対策が必須になってくると考えれられます。
3−2.ネットワークがダウンしたときの被害
世の中のあらゆるモノがネットに繋がるということは、ネットの規模が大きいかつ複雑になるので、それがダウンした時の被害が計り知れません。
2020年には数百億という膨大な数のIoTデバイスが世の中に登場すると言われているので、地震や台風などの自然災害でシステムダウンした時に日本のほぼ全ての機能が麻痺するでしょう。
(https://blogs.itmedia.co.jp/business20/2014/06/2020iotinternet-c56b.html)
自動運転に頼りすぎて誰も免許を持っていないと、将来システムが機能しなくなった時に全く身動きが取れなくなってしまいますよね。全てをIoT化すると、万が一の時に甚大な被害を受けることがデメリットとしてあげられます。
3−3.一般家庭では監視しにくい
PCやスマートフォンではセキュリティソフトがウイルスからの攻撃を検知してくれますが、IoT機器の場合そう簡単ではありません。
一般家庭の人がセキュリティ監視に長けているわけではなく、問題が発生するまで感染や攻撃に気がつきにくいのが3つ目のデメリットです。
4.IoTのデメリット対策
では、そういったデメリットをどうやって対処していけばいいのでしょうか?IoTと上手に付き合っていくために必要な対策をここでは紹介します。
より詳しい内容について知りたい人は、この記事を参考にしてみてください。
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4−1.サポートの充実した製品を選ぶ
まず、IoT機器購入の時に大事なのが、サポートが充実したものを選ぶということです。IoTは未だ発展途上でサイバー攻撃の被害が増えていることから、何か自分では解決できない問題が起こることを事前に想定しておくことが大切だからです。
なので、問題が起きた時にサポートをしてくれる窓口がある製品や、適切にアップデートが行われる製品を選ぶようにしましょう。
4−2.初期設定は説明書通りに行う
付属の説明書をしっかりと読んで、書かれている通りに初期設定を行いましょう。不具合やセキュリティ被害の大半が、この初期設定をきちんと行わなかったことによるものだからです。
また、パスワードを決めるときは使い回しや初期パスワードのままなんてことはやめましょう。それによって生じた問題はユーザーの責任であり、サポートの対象外となってしまう可能性も十分考えられるので、丁寧に決めるように心がけてくださいね。
4−3.機器の電源はこまめに切る
IoT機器は使用していない時の電源はこまめに切りましょう。IoT機器の監視は難しく、ネットに接続している時間が長いほど問題が起こりやすくなるからです。
なので、機器を使用しないときは電源を切ってオフラインにしておくこと。これはユーザーができるセキュリティ対策として非常に有効ですよ。
4−4.機器を処分するときは情報も合わせて削除
PCやスマホを変えるときはデータを初期化すると思いますが、IoT機器を処分するときも必ずデータを処分してください。
保存されている情報やネットワークの履歴から個人情報が特定されて悪用される可能性もあります。なので、他の電子機器と同様に、処分の手順を踏みましょう。
5.まとめ
あらゆるものが便利になる反面、セキュリティ問題やサーバーがダウンした時の被害が危惧されるIoT。
個人レベルでも対策できることがあるので、個々人が積極的に取り組んで、IoTと上手に付き合っていく姿勢が大切になっていくでしょう。