- IoTエンジニアになるのってやっぱり難しいのかな?
- 未経験からでもIoTエンジニアになりたいけど、どういう順番で勉強すればいいのかな?
- IoTエンジニアって一体いくらくらい稼いでいるの?
ここ最近、IoTというワードをニュースなどで目にする機会が増えてきました。国内の様々な企業が自社サービスのIoT化を進めており、IoTエンジニアに関連する求人も増えてきています。
つまり、これからの時代IoTエンジニアは食いっぱぐれない将来性のある職業なわけです。仮に未経験でも正しい順序で経験を積めばIoTエンジニアになることも可能なので、機械音痴の文系の人でさえチャンスが転がっています。
そこで今回は、未経験でもIoTエンジニアになるために身につけるべきスキルや踏むべき手順を分かりやすく解説していきます!この記事を読めばIoTエンジニアに関する知識の9割をカバーできますよ。
1.そもそもIoTエンジニアとは
IoTに関するエンジニアをIoTエンジニアと呼びます。これだとあまりに当たり前すぎるので、もう少し詳しく話します。他の記事でもまとめましたが、IoT機器が機能するまでに大きく分けてこの4つのSTEPが存在します。
- モノをネットワークに繋げる技術
- モノから情報を取り出す技術
- データを集める技術
- データを活用する技術
他にもデバイス自体の製作やセキュリティの保守といった仕事も存在し、これらを全般的に行うのがIoTエンジニアという職業です。全般的に行うと言っても、デバイスを作るハードウェアな面から、アプリケーション開発などのソフトウェアの面まで非常に幅広いので、全てを一人でこなすことは実質的に難しいと思われます。
おのおの得意領域を持ったエンジニアが手を取り合って開発が進められているわけですね。
2.現在のIoT市場やエンジニア需要
現在のIoT市場は一言で言うと右肩上がりの激アツな領域です。というのも、IDC Japanによると、今後のIoT業界の年間平均成長率が13.3%であり、2023年に市場規模は今の倍近い12兆円に達すると推測されているからです。
(引用元:https://enterprisezine.jp/article/detail/11804)
それだけIoTという市場が成長するということは、それと比例してIoTエンジニアの需要も高まります。現在IoT市場には約30万人のエンジニアが存在していますが、VisionMobileの予測によると、2020年までに約450万人に増えるという見込みもあります。(https://en-ambi.com/featured/21/)
本格的にIoTが普及していく流れの中で、今のうちからハード・ソフト両面の知識と経験を身につけることで、大きな先行者利益を獲得できますよ。では、具体的にIoTエンジニアがどれくらいの額をもらえるのか次に紹介します!
3.IoTエンジニアの気になる年収は?
求人サイトの情報をもとにすると、一般的なIoTエンジニアの年収は400〜600万円程度が多いようです。ベンチャー企業になると年収も福利厚生もばらつきがあり、年収1000万円を超える会社から、平均的なプログラマよりも低い年収(〜400万)なんて求人もあるようです。
また、IoTエンジニアを募集する企業は多いですが、特にハードウェアを製造している企業が多いです。自社製品にインターネットを組み込む際に、IoTエンジニアが必要になる場合が多いことが理由としてあげられます。
参考までにIoTエンジニアの募集が多い業界を紹介すると、自動車メーカーや医療系精密機器メーカーです。この2つは典型的なハードウェア産業であり、組み込みソフト開発がメインの仕事となるでしょう。
4.IoTエンジニアが作ったサービス
ここでは実際にIoTエンジニアが開発したサービスをみていきます。IoTエンジニアになって作るプロダクトがどのようなものなのかイメージを前もって知っておきましょう。
4−1.スマートスピーカー
(https://www.e-earphone.jp/smartspeaker/)
スマートスピーカーとは、AIを搭載したスピーカーのことです。スピーカーとインターネットが繋がることにより、スマホを使わずに様々な機能を利用できます。例えば、
- 今日の天気予報を読み上げる
- 指定した音楽を流す
- IoT家電を操作する
- Googleで調べ物をする
なんてこともスマートスピーカーに話しかけるだけでできてしまいます。今後も家にあるアナログの家電が次第にスマート家電へと変貌を遂げることが予測されています。
4−2.IoTトイレ
(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/53899)
読んで名の如し、トイレの空室状況や滞在時間を確認できるシステムのIoTトイレ。電車に乗っている時にお腹が痛くなって、どの駅のトイレが空いているのかを事前に把握できるサービスを作りたいとの声から開発が進んだそうです。
実際にIT企業の社員からすると、トイレを探して練り歩く必要があるので業務効率が低下するとの声も。今後は都市部への人の流入は避けられないからこそ、いかに混雑を回避してトイレを利用できるかが、最悪のケースを免れる一手なのかも知れません。
メンテナンス業務の効率化も進むので、どちらにとってもありたがいサービスですね。
4−3.D Free
D Freeは超音波センサーを用いて膀胱の変化を捉えることで排泄のタイミングを予測するIoTデバイスです。従来の排泄ケアでは困難であった被介護者のQOL向上と、介護者側の負担軽減を実現することができます。
他にも、外出の際にトイレに不安を感じるシニア層にも広く利用できるサービスとなっているのも大きなポイントです。テレビやエアコンといった無機質なモノではなく、体内の動きをモノとして捉えインターネット化したこの製品の着眼点には驚かされますね。
5.IoTエンジニアに必要なスキル
では、実際に上記のようなIoT機器を作るときにどんなスキルが必要となるのでしょうか?ここでは最低限押さえておくべき5つのスキルについて紹介していきます。
5−1.組み込みシステム系の知識
まずIoTエンジニアになるために必要な知識が組み込みシステム系の知識です。モノにセンサーを組み込むハードな面から、そのセンサーが正常に稼働するかといったソフトな面の両面の知識が必要になってきます。
5−2.ネットワークの知識
次に、デバイスをPCやスマホ経由でインターネットに繋げる知識です。Wi-Fiやモバイル通信だけでなく、Blutoothなどの無線系の通信手段の知識も最近は増えてきているので、満遍なく知識を身につけることが大切になってきます。
5−3.セキュリティの知識
IoTの便利さの裏に潜むのがセキュリティ問題です。最近は、サイバー攻撃の対象がPCからIoTに接続されたデバイスへと移行しています。というのも、IoT機器はモノとしての認識が強く、ユーザーもネットに接続されている意識が希薄なので、セキュリティ対策が手薄だからです。
だからこそ、エンジニア側がセキュリティに関する知識を持って、適切な対策を講じる必要があるわけです。
5−4.スマートフォンアプリの知識
IoT機器は基本的にスマートフォンアプリを使って操作する場合が多いので、スマホアプリを開発する知識も最低限必要です。2019年2月の調査によると、国民の85%がスマホを利用しているそうなので、
(https://marketing-rc.com/article/20160731.html)
今後IoTエンジニアとして働くためには、この知識が問われる機会も多くなると考えられます。
5−5.データ解析や機械学習の知識
IoTエンジニアを目指すのなら、同時にAIや機械学習の知識をつけておく必要があります。というのも、IoTで集めたデータを解析する際、AIを利用するケースが非常に多いからです。
実際の作業は外部のエンジニアに頼むことが多いですが、少なくともPythonを使って自分でAIの開発ができるレベルまでの知識と経験を積んでおくと、IoTエンジニアとして活躍することが十分できますよ。
6.未経験からIoTエンジニアになる3ステップ
では、最後に未経験から上記の5つの知識をつけてIoTエンジニアになるためのステップを紹介していきます。この3つの段階をきちんと踏めば、スタートが初心者であっても企業から引っ張りだこの存在になることも夢ではありませんよ。それでは早速みていきましょう!
6−1.ハード・ソフトウェア共に知識をつける
IoTエンジニアになるための前提として、ソフトウェア・ハードウェアに関する知識やスキルを身につける必要があります。システムエンジニアやインフラエンジニアよりも学ぶ領域が広いので、それなりの勉強が必要です。
仮に中途で採用されてもいきなりIoTのプロジェクトが回されることは少ないので、業務の中で少しずつ知識を蓄えていきましょう。
6−2.ソフトウェア開発の知識をつける
知識だけではサービスをカタチにできません。実際に構想している機能をモノに結びつけるためにも、ソフトウェア開発の知識を身につけましょう。
独学で取り組むよりも、プログラミングスクールに通うことがオススメです。お金はかかりますが、初期の頃のつまずく時間を大幅に削減でき、そこで投資した分は後で容易に回収できるので、先行投資を惜しまないようにしましょう。
6−3.就職・転職をしてハードウェアの開発経験をつける
プログラミングスクールでは基本的にソフトウェアの知識を学べるのですが、ハードウェアに関しては教えてくれない所が多いです。そのため、セキュリティなどのハードウェアに関する知識などは実務の中で身につける方法が一番効率的です。
以上の流れを踏まえた上でオススメするのは、実際にIoT開発を行なっている企業に就職・転職をして、社内移動を繰り返して一人前のIoTエンジニアを目指すことです。
やはり分からない時に詳しい人に質問できる環境は自分の成長にとって必要不可欠ですよ。IoTを重点的に取り組む企業はこの記事でまとめたので、参考にしてみてください。
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7.まとめ
IoTエンジニアになるためにはハード・ソフト両面の知識と経験が必要なので、実際にIoTの会社に入って実務経験を積んでいくことが一番の近道です。
また、全てをひとりでやろうとすると必ずどこかで挫折するので、困った時に頼ることができる環境に身を置くことができるかどうかも成功の秘訣ですよ。